小学校受験では、なぜ偏差値が存在しないの?2025年10月15日
小学校受験では、なぜ偏差値が存在しないの?
それは学校によって出題が異なるからです。中学受験ならば4教科、または2教科での難易度を得点分布で表した偏差値は、各校とも教科が国算社理と共通だから出せるのです(同一テストではありませんし、各校とも出題傾向が異なりますが)。
小学校の入学試験は、ペーパー問題があったりなかったり、運動が出題されたりされなかったり、絵画や制作を評価されたり絵画制作の試験そのものがなかったりと各校ともに千差万別です。一定の基準で測ることができません。ですから馴染みのある偏差値での評価ができず、小学校入試での判断を難しくしています。
2004年以降、慶応会で学ぶファミリーで「全落ちがいない」、必ず志望校に全員が合格できる、というのはこのためです。わが子と父母との適性が合う学校を見抜いてアドバイスするからです。必ずしも初めから志望校ではなかったとしても、適性が合うとアドバイスされて学校見学や体験会などに参加してみると、その学校がファミリーと「肌に合う」感触は実感できると思います。
そもそも入学試験とは「わが校はこういうタイプの子どもに入学してほしい」という内容が問題として出題されるのですから、合格できたということはすなわち学校と適性が合ったことに他なりません。
校長先生から「ぜひうちの小学校に入学してください」という連絡が合格通知ですから、入学したら、絶対にわが子は幸せになれます。
そして、学校での様子を帰宅後にべらべらと話してくれるわが子の笑顔を見れば、パパもママも絶対に幸せになれます。適性が合えば合格できるんです。
だからお父さん、お母さん、心配せずに準備してください。頼れる教室の先生を思いっ切り頼って、毎日不安をなくして過ごしてください。
脳科学的に説明するなら、「人は自分が聞きたい情報だけ集める」という特徴があります。失礼ながら私は長い間、これは女性特有の性質だと思っていました。というのも、私の慶応会での理事長としての仕事のおよそ半分は「ママの情緒を安定させる」という使命だと心得ているからです。
ですからさまざまな会員ママが、おそらく精神科医か心療内科医か、離婚案件の専門弁護士へもっていく相談かと思われるような内容と向き合うことが日常となっています。あの、私、小学校受験と幼児の子育ての専門家なのですが(私、保険診療報酬すらないのですが)。
そして、ママが抱える悩みを、なんとか解決してあげたいと思う者です。ですから一生懸命に解決策を考えて提案します。
ところが、ところがですよ、私の渾身のアドバイスを聞いていただいても、「腑に落ちました、ありがとうございます。いただいたアドバイスで解決します」という方はあまりいらっしゃらないのです。私が適切だと判断するアドバイスが、ママの表情をこわばらせたり、不満そうだったりということがままあったわけです。
つまり多くのママは、私に解決策を聞きにいらしたのではなく、ママの話に同意する、あるいは共感することを求めていたのですね。
自らの努力がまったくのムダであり要らぬおせっかいであったと自覚することって、男にとってけっこうな挫折ですよ。なにしろ一生懸命に相手を想ってのことですからね。まったく分かり合えませんね。つづく