外国人の旅行者が来日後、2025年5月28日
外国人の旅行者が来日後、SNSにアップする動画の数々を見ると、過剰と言えるほどの日本への賛美と絶賛を見聞きする機会が増えました。こそばゆいほどです。
日本人の特質としてさまざまに挙げられる長所があります。勤勉さ、自己主張が強すぎることのない謙虚さ、お互いをリスペクトし合う思慮深さ、などなど。
思慮深さは周囲に配慮し自分勝手な行動を慎むことでもありますが、私はマイナスの側面で、独自性に欠けるとか目立つことを嫌うとか、目立つ奴は全力で足を引っ張るとか、その他もろもろのマイナス極性がない交ぜになっていると思います。
たとえばアメリカ人の持つ特性を総じて称す楽天性には長所が多くあります(そもそもアメリカ人と言っても出身も出自も人種もさまざまなのに、そのようにくくりがちですね)。大らかさ、あまり細かなことに神経をとがらせない、危険を顧みずに挑戦するなどです。逆に短所として、長所がもたらす重大な負の結果を招きがちであるとか、繊細さに欠けるとか、大雑把であるとか、どこに着目するかで同じ資質がプラスにもマイナスにも転がるところは東西ともに同じでしょう。
そもそも日本人特有のDNAには不安を感じる遺伝子がアングロサクソン系民族やラテン民族などに比べると多く配列しているという研究があります。楽観性に対比する悲観性が強いとも言われます。心配しがち、杞憂に終わることにも最大限の配慮と準備をする、危険を見越して初めから冒険しない、などですね。
私は歴史を動かす節目で発揮する日本民族の大きな共通特徴として、同調性を挙げます。それに伴う同調圧力の強力さは1億2000万国民が先のコロナ禍で体験しています。マスク着用に同調しない人を過剰に攻撃する性癖は同調圧力の強さを端的に表します。しかしマスク警察と呼ばれた警備は遠い話のようになってしまいました。日本人は熱しやすく冷めやすいという気質も強く発揮されるのでしょうか?
なにやら家庭不和の原因を作ったとかのかどで謹慎することになった俳優がいるようですが、なぜ世間がそこに強い関心を抱くのか、私には理解できません。
私は会員さんファミリーが受験に向けて一致団結できない時などは、ご家庭に寄り添いお悩み解決の糸口を探す者ですが、関係のない他所の家庭のことには何の関心も湧きません。
それでも目に入る野次馬の感想を斜め読みすると、「お子さんがかわいそう」という決まり文句が頻出します。まるで正義を叫ぶ錦の御旗のように風になびいております。
いやいや、子どもがかわいそうと思うならスルーしてあげれば、と私は思うのですが。無関心でいることが一番積極的な擁護でしょう。青筋立てて話題にすればするほど、加害的に報道するメディアに加担することになりますよ、と思います。大和民族には惻隠の情があるはずです。次回は家庭争議に次いで国家戦争について。 ③-①(つづく)