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理事長通信

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私は、親が5歳、6歳という年齢のわが子と手をつないで戸外を歩いている姿に、育て方の疑いの目を向けています。2023年4月19日

 私は、親が5歳、6歳という年齢のわが子と手をつないで戸外を歩いている姿に、育て方の疑いの目を向けています。親がわが子の安全を確保する、という目的は否定しません。むしろ、完全に安全な状態であることを望みます。ですからそこが問題の論点ではないです。

 私は、わが子のお手伝いの一環として、3歳にもなったらば「ラーメン特訓」をやりましょう、と第5刷を超えた拙著の1作目に書いております。つまり、鍋に水を汲んで、カセットコンロを背の高さに合う高さに設置し、わが子が火をつけ、湯を沸かし、ミニ包丁でネギや具材を刻み、麺を茹で、一人でラーメンを作って食べる、その達成感を自ら喜ぶ、という体験をさせてください、というものです。

 「3歳児にラーメン特訓!?」と、そもそもそこに驚愕する読者の母が少なくないのですが、一方で「なるほど、その発想はなかった」とすぐさま実行する母も少なくはないのです。そもそも3,4歳児でラーメンを作らせてみよう、と実行できる母は、その前にわが子に、家庭内でいろいろな役割を教えて生活力を高めています。ですからいきなりのラーメン特訓ではないのですね。

 さて、作業の中でどのように安全を学ぶのでしょうか? 世の母の一般的な特徴として、わが子を危険から単純に遠ざける、ということがあります。つまり、わが子を火に触れさせない、ということです。
 それが一番危ない! 親がわが子を守るとは、わが子を危険から遠ざけることではありません。わが子が危険な目に遭わないように自戒するためには、危険を察知できる、危ないことを予測できる、そして危険を回避できる経験をさせることです。
 では具体的にどう教えるのか? 火にかけた鍋が、やけどを負うほど熱くなっていない時に、わが子に鍋を触らせることですね。「熱いっ!」と学ばせるわけです。ほんとにやけどしちゃダメですよ。やけどをしない程度のタイミングでね。「ほら、鍋から離れて作業しないと危ないでしょ」と教えられたら、経験一発でわが子は学びますよ。ヒヤッとしながらね。おでん芸のようですが。

 ここには達成感のほかに、自らのスキルの成長を感じ取る成果もあります。それは料理を作ったという他に、安全を確保できたという「用心」を学ぶことがワンセットの成果があるのです。
 もちろんこの作業は、1.親が子に見せてみる → 2.子に手伝わせる → 3.子にさせてみる(親は見守り、必要な時に口や手を出す) → 4.親は見守る(子がすべての作業をする) → 5.子が一人ですべての作業ができるようになる → 6.子が忘れないように、時おり反復する、といった1から6までの行程を経て一つのスキルが完成となります。

 そして戸外を歩くときの注意点です。次週ね。

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