前回よりつづき5 それと大事なことです。2016年12月28日
前回よりつづき5
それと大事なことです。
毎年のように、面接での失敗が報告されています。私が毎月の父母講座で会員さんにお伝えしているハイライトの上位にいつもあることです。とにかく、面接で失敗する人が少なくありません。
緊張してしまい、大事なことを学校の先生にお伝えできなかった、そういうことではありません。
志望理由や家庭で大切にしていることやその他、面接での対策は慶応会でも山ほどご父母にお伝えし、練習もしています。6月と9月には全会員のご父母に模擬面接特訓を個別に実施しています。
それでも失敗してしまう方がいるのです。特に、お父さまに多いです。
神さまを味方につけることは人生を歩む上でもっとも重要なことです。受験をするときは、志望校の校長先生に微笑んで迎えていただかなければ合格は望めません。
中学受験より上級の入試ではシンプルに本人の学力を高めることですね。しかし、小学校受験と幼稚園受験は親の受験でもありますから、親が校長先生に微笑んでもらえなければ、合格は望めません。
家庭での子育ての内容が素晴らしいこと、親が志望校のことをよく理解していること、志望校の教育理念に賛同していること、その他のことで十分に家庭の教育を取り巻く環境が準備できていると、合格者として学校に迎えていただけますね。
志望校の入試でわが子の合否を決定する先生に「この子とご家庭をお迎えしたい」と思っていただくには、その前にまず、受験準備のために通っている教室の先生や事務スタッフに、「このご家庭を応援したい」と思わせて味方につけることです。
なぜなら先生たちは生身の人間ですから、一生懸命に目標に向けて準備をしているお子さんやお母さまの姿を見たら、応援したい!という気持ちが横溢してくるのです。
先生のアドバイスを受けて、生活や態度を改善してくださる母の子は必ず伸びます。素直にまず実行してみる。そういう心がけと態度は先生の心を動かします。
受験生のほとんどの子は合否のボーダーライン上にいます。どの子が合格しても不合格であっても不思議がないほど実力は拮抗しています。最後の最後の仕上げ、というとき、つまり年長の9月、10月、11月といった頃ですね。
先生たちはボーダーラインにいる子のおしりを、エイヤーっとばかりに押し上げて、合格ラインを越していくのです。そのときに、平素から先生の指導を素直に実行してきたパパ・ママの子と、先生の情熱に応えるでもなく、先生の指導にも沿わずに努力をあまり重ねて来なかったパパ・ママの子、どちらの子のおしりを、先生たちはエイヤーと押し上げるときに、より多くの力が込められるでしょうか? それは自明の理ではありませんか?
神さまを味方につけて、志望校の校長先生に入試の時に微笑んでもらうためには、そのずっと前にいるわが子の教室の先生の教えを尊重しないと。(信頼できる先生を選んだのではなかったのですか?)親の判断で大局を見誤っては、それまでがんばってきたわが子がかわいそうではないですか。
いくら社会的に立派なお父さまでも、いくら優秀なお母さまでも、小学校受験に際し、自分のやり方を通そうと思っても、なかなか合格に結びつくものではありません。なぜなら、プロである小学校受験に精通した教師は、多くの成功例とともに同じぐらいの失敗例に立ち会ってきているからです。
さまざまな見地から、そちらの道に進んでは危ないですよ、という先生のアドバイスには理由があるのです。そのやり方で失敗した人の例を知っているからです。
先生のアドバイスは、立ち止まって聞き入れた方が安全ですよ。もちろん、そのために「信じてついて行ける先生」を探して出会ってくださいね。
さあ、来年も一緒に走りましょう。最後の最後まで、我われ教師陣と事務スタッフが、ご家庭を全力で支えます。みなさま良いお年をお迎えください。