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理事長通信

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今回の外出自粛に伴うリモートワークは、壮大な「断捨離」の実験であったと思います。2020年5月27日

 今回の外出自粛に伴うリモートワークは、壮大な「断捨離」の実験であったと思います。旧弊を捨てる、捨てても構わない習慣だった、ということがいかに多かったかに気づけたことは、決して無駄ではないと思います。
 時差出勤を会社が推奨するだけで、通勤ラッシュを相当緩和できることもわかりました。希望者や職務内容ごとに、一例として6:30から11:30の間に出勤を振り分ける、とすることで通勤ラッシュをほぼ緩和することができるでしょう。早く出勤したい人、遅く出勤したい人、それぞれのライフスタイルが会社内においても実現できます。仕事に齟齬を生じなければ問題がないでしょう。ミーティングが必要ならば午後にできるし、第一、会議ならリモートでもできることがわかったではないですか。
 学校も学年ごとに、1~2時間の時差登校をすることで同様の効果も得られるでしょう。日本小児科学会は、現状でも子どもが学校へ登校することは差し支えない、と見解を示しています(5月1日付)。
 
 インフルエンザと今回の新型コロナというウイルス感染による疾病の違いは何かというと、単純に、予防するためのワクチンと治療薬が存在するかしないか、ということですね。インフルエンザにはワクチンも治療薬もありますが、それでも現状ではこの日本においても、例年インフルエンザで感染発症した死者はコロナの犠牲者よりも多いです。新型コロナウイルを甘く見るわけではありませんが、数字が示す事実です。
 私はほぼインフルエンザワクチンは打ちません。なぜなら微症状が発症するからです。2週間ぐらいインフルエンザワクチンが体内で、もやもやと起こす微々たる症状にがまんができません。何度も経験しているので、ここ20年はインフルエンザワクチンは打ってていません。これは私の判断によるものです。自分の体と相談して自分で決めています。ですからこの30年に2回ほどインフルエンザを発症しましたが、タミフルかリレンザの治療薬を服用して治しました。もっとも薬の効能はインフルエンザウイルスの増殖を早期に留め置く、というだけで、薬がインフルエンザを治してくれたわけではないのですが。治したのは自らの治癒力です。病気の時は薬を頼りにしたくせに、そういう感謝の足りないことを言ってはいけませんね。

 さて、今回の新型コロナウイルスです。ワクチンは開発されていません。しかし治療薬に関しては、展望は明るい方向に向かっています。既にインフルエンザやエボラ出血熱の治療で効果を上げた薬が承認を受けましたし、その他の新薬が治験と承認を受ける最中です。特に症状の重症化を防ぐ手立てはできつつあります。医学的に治療面で新型コロナウイルスをコントロールするのは、それほど先のことではないと思います。

 今回の政府による外出自粛要請は、市中感染を防ぐために人的接触80%減を目標にした三密回避が主たる目的であったかと理解しています。しかし、テレビのワイドショーでは連日コロナウイルス感染の不安をあおり、自粛警察を自認する人の行動を活発化させ、もはや自粛ファシズムと呼べるほど激化しました。
 そして、とうとう大名門企業のレナウンが潰れました。今後も日本を代表する企業が倒産の連鎖を起こすかもしれません。その会社で働く人の生活はどうなるのでしょう。その会社に勤めるお父さんやお母さんを持つ子どもはどうなるのでしょう? 
過度な経済的自粛が、子どもを路頭に迷わせる結果を招いたと言えませんか? ポピュリズムや安全第一主義や批判を回避することばかりを優先させた結果、経済対策はじゅうぶんに実施されていたでしょうか?
 批判を受けることを恐れずに言います。じっと家にいて、ウイルス感染を完全にシャットアウトしていられる人は、「外へ出なくても収入が確保されていて、経済的な心配のない人だけ」です。経済を動かさなければ生きていけません。
それでは政府がそれぞれの家庭の収入を完全に保証したならばそれでいいか? ぜんぜんそんなことはありません。会社というものは動いているから存続しているのです。そこに人がいなければ、会社自体が命脈を絶ちます。

 私なら東京に在住の勤労者を地域別の3区画に区分し(人数がほぼ三等分になるように区分し)、該当区に居住する人ごとに3交代で出勤をすることで、3日に1日の出勤を実施し、毎日の通勤者数を7割弱削減することが可能になる、という発案でもしてみますが。三密も回避できますし。もちろん業種や職種や業務内容によっては実現が難しいことも多々ありますが、実情に合わせて融通を利かることで1、2か月の営業がしのげるのであれば、全面出勤自粛よりはるかにマシなのでは、と愚考します。他にも山ほど代案はありますよ。

 精神科医的な分析で言うならば、和田秀樹氏は「グループシンク(集団浅慮)の状態に陥り、他の意見や可能性を受け入れなくなっている」ということです。アメリカの心理学者、アーヴィング・ジャニスは、「集団浅慮の状態になると、現在選んでいる選択肢がどのような危険を持つのか、その危険性を検討しなくなる。また集団免疫を獲得するなど、代替案の検討もしなくなる。感染予防のことしか考えず、経済がボロボロになった時の対応策すら考えなくなる」と言っています。(5月16日産経新聞)
 コロナウイルス感染のゼロリスクを目指せば(つまり外出自粛、企業の営業自粛を強要すれば)、そのぶん他のリスクが上昇することが明らかであるにもかかわらず、政治が自粛を呼びかけ、ワイドショーが恐怖や混乱をあおり続けた結果、主たるキャスティングボードである主婦層と老人に大きな心理的ダメージを与えていると、私はその危険を憂いています。
 緊急事態宣言が解除されたら狙いを変え、今度は第二波が起きる不安と9月入学の問題点をあげつらって、素人やタレントの感想を放映しています。
ワイドショーなど見るのは即刻やめた方がいいです。まともに受けたら不安になるだけです。夜に10分だけニュースを見ればその日の動向はほぼわかります。(放送局ごとに、独自の積極的な方策や対策を提案し、放送を通じて政府や内閣に働きかける、つまり局が責任をもって積極的に政策提案を発信する、ということであれば社会の公器という役割が果たせると思います)

 要するに、「経済よりも何よりも人の命の方が重たい」という他を圧倒する美辞麗句が集団浅慮を拡大している、と私は考えています。
 人の命が重たいって、そんなの当たり前のことじゃないですか。「耳障りの良い言葉」って、私は昔から信用していません。個人の哲学が反映されていないことが多いからです。その美辞麗句に誰が責任を持つのか? 発信者の責任がうやむやな言葉は私は信じていません。
 有事の時は一点集中の方策が優先されることはあります。しかし、危機の時こそバランスをないがしろにするのは危険です。目の前の命を救うことは最も大事。しかしそこに注力しすぎて肩入れしすぎて、数か月後にさらに多くの命が危険にさらされる想像力を置き去りにしてはいけない、と私は考えます。総合的にどう考え、どう判断し、どう行動するのか、そこが大事なはずです。

 人の命を存続させるために必要なのは、人が生活を行うということです。経済活動がなければ人は生きていくことができません。
スズメだって生きるために、日々の食べ物を口に入れるために日の高いうちはずっと飛び回っています。北海道では自粛のせいで人が少なくなったことをいいことに、ヒグマが住宅街まで出てきてエサを求めて歩き回っていますよ。
 人だって野生界に生きる生き物なんです。家に留まってコロナがいなくなるまで外出するのやめよう、なんて甘いことを言っていられないんです。
 まさか政府が生活費を保証してくれりゃあ働かなくていい、なんて思っていないでしょ? 働くことは、仕事を通じて人さまのお役に立てていることを自らが感謝することが目的なんです。そこに自己実現を見出して、自分の存在意義を確認して幸せを実感できるから、働くことは自分にとって尊いことなんです。(と書いて、これは私が勝手に自分で考えていることに気づきました。私は人それぞれの考えを否定することはないですし、それぞれの人の考えを尊重します)

 ただし次に挙げる人は社会参加を控えた方がいいでしょう。「高齢者」と「基礎疾患をもつ人」と、医学的に証明されたわけではありませんが「BCG接種をしていない人」です。付け加えるならば、「市中感染することを極度に恐れる人」もです。
これらの人は、市中感染のリスクを減らし、外出を控え、室内においても家人の飛沫感染から感染を防ぐためにマスクを常に着用し、指先のウイルス汚染を防ぐために常に防疫行動をとることがいいと思います。
 ですから、上記に当たらない人、つまり健康な人、感染していない人、抗体をすでに持つ人、外へ出て仕事をすることに意義を感じる人、その他、建設的に社会を回していく必要を感じている人には、ようやく来るべき時が来ました。
自分のことは自分で守りつつ、他人への防疫も配慮し、仕事や教育やその他の目的を持つ人は、社会活動をしに外へ出ましょう。飛沫感染が主たる感染原因ですからマスクをして、三密回避に留意して。そして手洗いやアルコール消毒や適度な紫外線照射などで除染と防疫に注意して。勇気をもって前へ進むしか克服への道はないと思います。
 そもそも外気と接して生きている生物にとって、ウイルス感染を完全に防ぐことはできません。ですから日常では、有害なウイルスに出会わないように留意すること。もし有害なウイルスと出会ったらすぐ潰す対策をとることです。すなわちウイルスと共存する覚悟を決めることがウイルスを克服することですね。それって、ウイルスを他のことに例えたら、人間社会の日常と何ら変わりのない事でしたね(ストレスが似ていますよ)。
 治療薬が早く認可されるか新開発されれば、今よりもさらに、相当なことが平穏に進められるはずです。首相のマスク、素晴らしい施策でした(3か月早く家庭に届けていたなら)。急ぎましょう。今、どこに何を投入すべきかは明らかです。

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