先週、筑波大学附属小学校の合格発表があり、慶応会でも、他の私立小学校から会員さんのご家庭に補欠の繰上り合格のお知らせが、次々と届いています。2019年12月25日
先週、筑波大学附属小学校の合格発表があり、慶応会でも、他の私立小学校から会員さんのご家庭に補欠の繰上り合格のお知らせが、次々と届いています。
筑波小に入学を決め、保留していた私立小の合格を辞退する人が多数いるからです。中には、会員さんがある小学校に入学辞退の連絡をした翌日に、他の会員さんにその補欠繰上りの連絡が来た例も少なくありません。なんだか慶応会の内部で合格者と補欠合格者の順番をぐるぐるまわしているかのように思えてしまいます。
私立小の中には合格発表時に次点者に補欠を伝える学校もあれば、補欠を伝えずに不合格とし、入学辞退者が出たら繰上り合格を伝える学校もあります。永年補欠の発表をしなかった成蹊小学校は、今年から補欠者にその旨を伝えて、他校への入学決定を控えていただきたいという思惑がうかがえます。補欠と正規合格の点数の差なんて1点です。スバラシイ合格ですよ。
受験の最後に、親子が心を整えるための、大事な大事な締めくくり方をお伝えします。
受験は合否という結果を伴います。結果は厳粛であり、ある意味、人の心に深い意味を問いただします。それは不合格だった人にはもちろん、合格した人にも等しく同じです。
むしろ、第一志望校に合格した人ほど、その後の人生を慎重に歩み進めなければいけないかもしれません。
私は第一志望校に合格したけれども、その後の5年、10年、20年で、あまりぱっとした人生を送っていない多くの人を見ています。合格の結果に油断したせいですね。その合格で人生の運を使い果たしたような人も何人も見ています。付属校で怖いのは成績や素行が不良だと「放校」があることです。留年など見慣れた光景ですから。
その反対に第一志望校に不合格だったことで、その後の人生を無為に過ごしてダメになったという人を、私は見たことがありません。日々のニュースでは時おり、受験で挫折したことを理由にして犯罪に傾いたという例を見ることはありますが、私は少なくとも一人も見たことがありません。
受験に失敗することなんて本番の人生のための予行練習ぐらいのものです。第一志望校に不合格になったことは、受験において目標を達成することはできなかったとしても、それが人生に汚点をつけるようなことではまったくありません。
もっとも大切なことを言います。大切なわが子を、学校なんかに評価させちゃダメなんです! わが子の積み重ねてきた努力を、親が認めてあげることが一番大事なんです。
たとえ入試で不合格、となったとしても、わが子が素晴らしいことは、お父さまやお母さまがよくご存じではないですか。暑い夏の日に、体力と持久力を増強するために、朝から一緒に走ってなわとびをしてきたでしょう? わが子のお手伝いのスキルが目に見えて高くなってきたでしょう? 思いやりの心が育って、わが子の言動が日増しに成長したことを感じているでしょう?
小学校受験はわが子の人生で一度きりの経験です。そして合格したこと以上に大事なことは、有意義な毎日を親子して積み重ねてきたことです。そうです。大事な、生活習慣が身についたことです。
新一年生! おめでとうございます。大事な大事な経験と生活習慣を、無駄にしないように、丁寧に毎日を過ごしてください。よく運動して、食べて、学んで、遊んで、お手伝いをして、寝て、それができたら人生大儲けですよ。
私は先月の疲れを癒して体調を回復させ、クリスマスイブの日に献血に行ってきましたよ。もう元気がよくってピューピュー飛び出していました。出血大サービス。それを必要とする人のお役に立ててうれしい!
みなさまにとって、来年も素晴らしい年となるよう祈念しております。慶応会創立50周年の2019年、ありがとうございました。