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理事長通信

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先日、娘の入学式に参列しました。2019年4月11日

 先日、娘の入学式に参列しました。早いもので、もう中学生になりました。年頃の女の子ですので、父としてはつまらないことが増えました。ものすごくがっかりすることが多いです。愛したいのに愛を表わせない。愛が笑顔で返ってこない。もう何もかも放り出して隠居しちゃおうかな、なんて会員さんへの不実が脳裏をよぎることもあります。思春期のわが子につき合うのは親の修行ですね。自分だって昔、その思いを親にかけていたのですから。でも、辛いわぁ。
 幼児をおもちのお父さま、お母さま、今が子育ての青春の真っ只中ですよ。小学生をおもちのお父さま、お母さま、もうすぐわが子と意思の疎通もままならなくなりますよ。とにかく、今を楽しんでください。わが子なんて、あっという間に大きくなっちゃいますからね。あの時が子育ての青春だった、なんて写真を見ながら涙にくれるような日が絶対にやってきますよ。

 6年前、孫の小学校入学を楽しみに、わが家の4人の祖父母が待ちかねていました。今、4人ともみな天上で孫を見守ることとなりました。
お祖父ちゃん、お祖母ちゃんというのは家庭にとって存在のシンボルですね。いていただくだけでありがたい。声が聞けるだけで落ち着く。笑顔を見られるだけで心安らぐ。そんな存在ですね。
 さまざまな家庭にはそれぞれの事情があります。早く親を亡くした方も少なくありません。私の娘は幸いに4人の祖父母に見守られて小学生を途中まで過ごせました。それだけで御の字なのかもしれません。

 私は父方の祖父とは会えませんでした。祖父は若くして家の当主となった人ですが、越後平野の稲作農家として経済的に恵まれた家督に甘え、趣味に没入した人でした。昭和の初めにイギリスから輸入したバイク(たぶんノートンかトライアンフ)を乗り回した人でした。祖父は骨董にも造詣が深く、父は小学低学年までは、近郊の骨董店にお供で出かけたそうです。祖父は本業を疎かにするどころか、なにがしかの工面のために田畑を売り払うものですから、祖母との諍いが絶えなかったようですね。そのため長男に代替わりを迫られ、若くして隠居となった人です。
 困った趣味人の面もありましたが、人望の厚い人でもあったようです。本家の菩提寺が失火して、近隣まで延焼させる大きな事件があった時のことです。祖父が発起人になり檀家を回り、寺を再建させるために寄進を募った、という話は父から繰り返し聞いていました。一種の武勇談ですね。なにしろ失火した張本人が寺ですし、本堂の再建という莫大な費用の負担ですから、周囲の説得には骨を折ったようです。
 こうして菩提寺の再建が相成ったと祖父の話をする時の父は、いつも晴れがましく心映えした表情でした。息子がその人徳を誇る人であったようです。私も娘に、曽祖父の話を聞かせています。それが祖父である父の供養となりますので。
 母方の祖父もまた戦前の殖産興業に尽力し、力のあった人のようです。当時アメリカから輸入した車のビュイックのステップに足を乗せ、飛び立ちそうな鳩のように胸を張った写真を自著に載せています。(威張っちゃったら粋じゃないよなぁ。でも祖父にとっては車が好きであるとともに、仕事での達成を象徴するアイコンだったのでしょうね)

 「趣味は一代またいで現れる」というのは私の仮説です。親を反面教師として恐れながら仰ぎ見たその子の代にその因子は姿を現さず、孫の代に現れることが多いようです。私が機械類が好きで、古い物も好きで、車も好きというのは明らかに双方の祖父から受け継いだDNAのせいだと思います。
 父が愛した車を私が引き継いで、通算25年間乗っていました。父の一周忌まで私はその「美しきポンコツ」とつき合いました。私自身は、皆さまのお役に立てる実感が持てるまでは、と車の趣味を25年封じ込めて仕事に邁進したので、もういい頃かなと思いまして昨年、旧車も引退し代替わりしました。
 仕事を終えて車に乗り、窓を開けて風に撫でられ走っていると、越後平野をバイクで疾駆した祖父と思いが重なる気がします。そして頻繁に、さまざまな思いが去来します。それを通信に綴っています。
 でも何よりありがたいことは、「人さまのお役に立つことがありがたい」というDNAを先祖から私が引き継げたことですね、もちろん。

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信頼の指導47年 慶応幼稚舎・早実・慶応横浜初等部・小学校受験・中学受験・中等部受験に勝つ!

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