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ボクシングで世界チャンピオンに上り詰め、さらに数回の防衛を果たした人物がいます。2019年3月27日

 ボクシングで世界チャンピオンに上り詰め、さらに数回の防衛を果たした人物がいます。彼は、かつて思い描いていた夢を、自らの拳で勝ち取ったお金で今や実現できることに気づきました。ようやく彼は夢の象徴の一つだったスーパーカーを手に入れました。そして自分で築き上げた実績と結果に充足感を嚙みしめていました。
 そんなようすを彼はSNSにアップしたのですが、それを見た周囲や世論から、今度はさまざまな大バッシングを受けることになりました。
 「オレは拳ひとつで人生を切り開いて頂点に立っているんだ!」と、彼が堂々と胸を張る生き方に、多くの人は共感するでしょう。それから先、高級車ディーラーの顧客になるのもチャンピオンの自由です。でも、力強さが経済力に結びつくことを快く思わない人も少なくはないようです。
 ま、隠す必要もないでしょうが、自分に向けた誇らしさを、SNSで発信して他人に開襟したことで、事態が潮目を変えたようですね。

 それでも私はこう考えます。チャンピオンの仕事は結果を出すことです。やるべきことをやって、大きな成果を出しているなら、自分のやりたいことは堂々と胸を張ってやればいいと。的外れの論調や世間の空気を忖度する必要もないし、だれかに遠慮して自粛しながら生きる義理もないと。ただしそれが慢心や傲慢や不遜を表すようならやめておいた方がいいと。
 もし彼が、こんなコメントと共にスポーツ紙の紙面に取り上げられたのなら、状況は違うかもしれませんね。
 「いつかチャンピオンになって、スーパーカーに乗るのが夢でした。夢がかなったことはうれしいし、ボクシングを目指す若者にも夢が持てると思う。これからもモチベーションを高く持って、タイトルを防衛できるように精進します」と。
 ネガティブに批判する言論には、堂々とした言動で、ぐうの音も出させないカウンターパンチを腹に決めることだってできると思います。そのコメントに「これからも感謝を忘れず、心身の精進に励みます。タイトルを防衛していくことはもちろん、アスリートとして、人として、もっと高みを目指して進んで行きたいです」といった付け足しがあると、却って大向こうを意識したことがうかがえていやらしいかもしれませんが、周囲的にはより納得するかもしれませんね。それでも徹底してアンチはいるでしょうけれどね。どんなヒーローにもヒロインにも、10%のアンチは必ずいる、という話を聞くと、だれもがうんと楽になると思います。

 人の多様性を肯定することが世の流れになっています。一方で、社会的な影響力がある人には全人格性を求める風潮も強まっているように思います。アスリートに対しても、マスコミが不意を衝く取材をした時でも模範的な回答をし、道ですれ違いざまに見ず知らずの通行人からファンサービスを求められた時でも常に笑顔で受け答えをし、サインをし、スマホの自撮りに2ショットを迫られても応じ、という最上の対応が迫られる時代です。神対応なんて称賛される一方で、そこに不足があると塩対応などと批判されます。なんて窮屈な社会状況でしょう!
 たまたま求道者的なアスリートがいて、その人物の言動が高尚であった、という人が存在したことは過去にも例があります。感動を呼ぶエピソードもあります。
 スポーツを究めることが人格を洗練させることはあるでしょう。それは鍛錬の結果であり、ある種の求道的な姿勢が人の内面を磨くことはあるでしょう。

 しかし、アスリートの本分はスポーツで結果を出すことです。それが人の心に感動を呼び、勇気を与え、励ましとなるのです。子どもに影響を与える立場だから、言動をわきまえて、手本となるような立派な振る舞いをするに越したことはない。でも、現役でいる間は本分をまず、全うすることです。態度言動は普通であればOK。
 スポ-ツ選手に限りません。全ての現役社会人にとって、まず人のためにお役に立つ仕事をすることが本分です。そうして過ごすうちに、徐々に人間が練れてくるものではないですか? 急がせ過ぎてはいけません。
 いえ、私は人格者なぞ目指していません。できないことを目標にするなんて真っ平です。ここ十年以上、目指しているのは「信念ある、往生際の悪いクソじじい」です。ご隠居の身分になった時には、酸いも甘いもかみ分けた助言が、求められたらすっと出てくるようになっていたいな、とは思いますがね。

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信頼の指導47年 慶応幼稚舎・早実・慶応横浜初等部・小学校受験・中学受験・中等部受験に勝つ!

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