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理事長通信

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話はさらにもう一回飛ばして別の話です。2019年1月23日

 話はさらにもう一回飛ばして別の話です。
 世の中、お金の問題でありながら、いや本質はお金の問題じゃないんだよ、気持ちの問題なんだ。ということはよくあるようです。お金は人と人との間に横たわる人間模様を往々にして掘り起こします。

 私が聞きますところ、婚期を迎えた娘をもつA家のお父さんが、ご近所の集まりで悩みを打ち明けたそうです。
「娘が若い青年を連れてきてね、感じのいい真面目で誠実な青年だったので、一昨年に婚約を認めたのだが、青年は早くにお父さんを亡くされたそうで、いや、それは問題ないのだが、彼のお母さんがね、以前結婚を前提にある男性とお付き合いをされていて、結局その話は破談となったようなのだが、いや、それも大人の男と女が合意の上でつき合い、別れたということなので問題ないのだけれど、どうもお母さんは、元婚約者に借金を残しているらしいんだよ」
「ふむふむ。愉快な話じゃないね」
「事の経緯は、本当のところは当人以外にはわからない。結婚するつもりがあったから援助したが、結婚の話がなくなったのであれば、貸したお金は返してほしい、ということかもしれない」
「どうして、その話が出てきたの? 元々お嬢さんの結婚の話とは関係ないじゃない。若い者同士の事と、親の私的な事情とを絡めてしまったら、お嬢さんがかわいそうなんじゃないの?」
「いや、確かにそうなんだが、私としてはしっくりこないんだ。つまり、この青年に娘を託しても、この人物は娘を生涯守ってくれるのだろうか? と不安があるのだよ」
「どういうこと?」
「私が青年から聞く話は、『確かに母には元婚約者からお借りしたお金がありますが、それは解決済みの話です』ということなんだ。しかし、漏れ伝わるところでは、元婚約者が依然納得していなくて、そのお金は主として青年の学費になったものだ、彼が無関係であることはない、と言っているようなんだ」
「こじれてるね」
「私としては青年が母親の元婚約者と会って、誠実に話をつけてもらいたいんだよ。『以前母も私もお世話になっていました。一度はあなたの息子になろうと思っていました。かつてのご援助にも感謝しています。ですが母に援助していただいたお金の多くは僕の学資に充てられたものです。それは奨学金のようにお借りしたものだと僕は考えていますので、先々お返しいたします。ただ、月々の返済で時間はかかると思いますがご猶予いただけないでしょうか?』と、こう来られたら、そのまま若者の提示を呑んでしまったら元婚約者も男が廃るよ」
「そうだな」
「『わかった。きみがそこまで言うのなら、きみのお母さんに貸したお金のことは、きみを援助したお金だったと思って受けとめよう。もう返済の必要はない。きみからお母さんに、もうお金のことは解決したから心配しなくていいと伝えてほしい』とでもなるんじゃないか、と思うんだよ」
「そりゃあ、いい男っぷりだ。若者も元婚約者も」
「つまりね、私が娘の婚約者に求めているものはそこなんだ。お母さんの肩を持つのは大事なことだよ。お母さんを守ろうとする気持ちもわかるよ。法的にも返済の必要性は微妙なところだ。だけどお金の事じゃない。人間性の事なんだ。生きていればトラブルはつきものだ。そうやって人生のトラブルを 次々に解決していく、男としての肚ができているかどうか、そこを一番に娘の夫になる男には求めたいんだよ」

 という架空の与太話ですが、私が慶応会で育つ子、特に男の子に求めるのは以上のことです。これを踏まえて、ようやく次回に続きます。

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信頼の指導47年 慶応幼稚舎・早実・慶応横浜初等部・小学校受験・中学受験・中等部受験に勝つ!

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