本日、理事長通信は休刊させていただきます。なぜなら現在、私は筆舌に尽くしがたいほどの、小学校入試の願書添削の困難さに見舞われているからです。2018年9月19日
本日、理事長通信は休刊させていただきます。なぜなら現在、私は筆舌に尽くしがたいほどの、小学校入試の願書添削の困難さに見舞われているからです。今年は、史上初の困難さです。
わが子の合否を決める要素の半分は親の面接と願書ですから、学校に「宜しい」とうなずいていただける内容に書き上げなければ合格はできません。そのレベルに仕上げなければならないのに、目の前に山と積まれた願書の多くは……添削どころじゃない、これは願書の手術ですね。
なにしろ会員さんにとっては、生きるか死ぬかぐらいの精神状況ですので、私も命を預けられた執刀医と同じ覚悟で取り掛かっていますよ。
私、今回の拙著5作目は文字数が14万5千字ほどですが、延べ1か月で書き下ろしています。しかも今回は夏期講習中に、生徒さんに毎日喜んでいただいた、かき氷サービスのために轟音をあげる機械のとなりで書きましたので。けっこうな集中力も発揮したかと思いますよ。かように過酷な環境下でも、一か月で本が一冊書けるぐらいの筆力は持ちあわせております。私にとってこれを上回る状況はない、と思っていましたが、ありました。もっと過酷な状況が。
昨日9月18日は、14:00から一人目の添削を始めましたが、その時すでに29人の会員さんがウエイティングボードに名前を記し順番をお待ちの状態となりました。二人目、三人目、なかなか内容の推敲が進みません。
まず、保護者の緊急連絡先。これは何を書く場所か? 会員さんには従前よりお伝えしている通りです。また保護者備考欄には何をどう書くといいのか? また、父親の職業や内容を願書の中でどのように伝えれば学校にとって望ましい情報となるのか? 今までずっと、毎月の父母講座で、こんこんとお伝えしてきたことです。これを改めて、お母さまと対面して一からお聞きする作業にずいぶん時間がかかりましたね。
最も大事な学校への志望動機は、何についてどのように書けばいいのか? 学校ごとに、その学校にしか当てはまらない志望動機をどのように書けば、校長先生に親の熱意が伝わるのか? 学校のどこに着目するか? 説明会での様子、校長先生のお話、生徒たちのようす、何に着目してどう書けばいいのか?
まさか、「授業を受ける生徒さんの様子が明るく生き生きとしていて、先生との信頼関係が密接であることがよくわかりました」なんて内容の薄い、どの学校にも同じように当てはまる感想文をお書きになってはおりませんね? 父母講座で私が毎月、ずーーーーーーっとお伝えしてきた通りに書いていただいていますね?
お母さまはお父さまと協力しながら、わが子の願書を書き上げてこられました。よくわかりますよ。わが子の長所、家庭でのエピソード、学校への想い、さまざまに、あれもこれもそれもどれもみんな、盛り込んでは字数制限のため削り、あっちをカットしてこっちを盛って、なんとか仕上げた願書がようやく私の元にやってきました。すごく努力されている、涙ぐましいほどの作品であること、よくわかりますよ。
私も涙ながらに読み解いていますよ。文章の途中で主語がわが子から親に代わったり、文字を削ったため体言止めの文が並んだり、動詞までカットされたため、何をしたのかさっぱりわからなかったり、文章自体が意味不明で、親として何を伝えたいのかを理解するために膨大な時間がかかったり、私、今さらながら文章の修行をさせていただいております。
それもこれも、親の愛のなせることですね。私も心を広くし、笑顔でお母さん、お父さんを受けとめさせていただきますよ。ほんとに、神さまは私に生き甲斐を与えてくださっていると思います。感謝しています。こんな私でも仕事を通じて人さまのお役に立てるなんて、私自身がありがたいことですよ。
昨夜はやむを得ず、22:00で添削を打ち切りました。8時間ノンストップでも16名しか添削ができませんでした。今日に繰り越してしまったお母さま、ごめんなさい。私の日頃からのみなさんへのご指導が未熟だったせいです。アーメン。
追記:でもお母さまと力を合わせて、すべて素晴らしい願書になりましたよ。